染付なます皿を漆で継ぎました。
(継ぐ前の写真を撮れば良かった)


古陶磁の中でも良く見かけるこの皿を「なます皿」と言います。
おおよそ直径15センチくらいのサイズ感で、
使い勝手の良さから、ヘビーユースできる生活骨董です。
花唐草の模様が柔らかく繊細で気に入りつつも、
欠けてるんだよな〜と思いながら使い続けてきました。

今回の工程はとても簡単です。
①欠けた部分をヤスリで荒らして下地漆を塗る。
②欠けた部分を刻苧(こくそ:パテのようなもの)で埋める
③固めるために生漆を重ねて塗る
④黒呂(漆)を塗る
本格的に継ぐならもっと工程を増やしますが
日常で使うモノだし、シンプルに仕上げました。
金で継ぐと電子レンジも使えないですしね。
(かといって漆継ぎの器が電子レンジ対応というわけではありません)

完成した器を眺めていると
今までよりずっと愛着が湧いたことがわかりました。
好きなモノを選ぶだけでなく、メンテナンスしながら使い続けると
モノの価値が自分の中ではっきりと見えてくる。
私なりの豊かな生活とはこういうことなのかもしれません。