安南焼|染付小皿

安南焼|染付小皿

安南焼の染付小皿です。

安南焼とは・・・ベトナムの焼き物である安南焼(バッチャン焼)の技法の一つ。
灰色の胎土に白釉で化粧を施し、
そこに下絵をつけて透明釉をかけるのが特徴。

大ぶりな筆使い

コバルトが墨色がかって独特の趣があります。

これは中国の青花磁器の影響を受けたものですが、
ベトナムでは良質のカオリン(カオリン鉱物を主成分とし、白色に焼き上がる粘土)が取れず、
染付の青色が映えないため、生地に白土を化粧がけしています。

しかしその白土も粒子が粗く、いくら繊細に絵付けをしても
白土に吸収されてしまいます。

また、釉薬が不純物を多く含んでいるため、透明度が低く
結果的に絵付けがぼやけてしまうのだそう。

歪んだ縁
重ね焼きするため、見込みの釉薬を焼く前に掻き取る
カイラギ(梅花皮)の見られる兜巾高台(畳付きに小さな欠けあり)

高台の内側に見られるカイラギも目をひくポイントになっています。
(カイラギは焼成が不十分なため釉薬が溶け切らず縮れて固まったもの)

φ13センチの使いやすいサイズ感

おそらく、これは茶道具ではなく日常雑器として作られたもの。

おおらかな形と絵付けのため、一見雑なものに見えますが、
縁には僅かにくびれを付けて気が利いていますし、
底部がずっしりと重く、安定感がありますので気兼ねなく使えると思います。

縁に釉薬の剥がれ?が一箇所あり

食卓に素朴であたたかな印象を与えてくれる一枚です。

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ぜひご覧ください。